オーディオラック(audio rack)

オーディオラック(audio rack)について。

ワンランク上の音質を
オーディオラックなどのアクセサリーで振動を処理する

オーディオはソース源であるプレーヤーとアンプ、そして最終的に音を届けるスピーカーなどのコンポで成り立つ。しかし、それらをきちんと接続しつつも、様々な要因でその音は歪められている。その要因たるものは、とりわけ振動である。
そこで有害振動や共振(エネルギーを有する系が外部から与えられた刺激により固有振動を起こす。振動体が2つあって、その固有振動数が等しいとき、この2つの振動体の間で振動エネルギーが行き来する)対策のためのアクセサリーの代表格が、オーディオラックやオーディオボードインシュレーターなどである。振動から機器を守る立場であったこれらのアイテムが、振動に積極的にはたらきかけ最終的に音質改善をはかる。これらに共通する目的は、様々な素材や構造、デザインを探求し、いかにして適切で効果的な振動処理を行い、音をよくするためであり、これらの組み合わせのトータルで最終的な音が決まる。
ただ、有害振動と必要な振動を仕分け・処理することは難しい。音は振動波形であり、ただ強引におさえつけてしまうと、音楽の活力までも失せてしまう。適度に振動を逃がす、吸収する、あるいは形を変えるなど、その素材特有の物性を生かした音のチューニングが大切となる。

ここでオーディオアクセサリの代表的な素材の特徴や一般的な音の傾向から考察する。

オーディオアクセサリの素材

まず、素材の主なマテリアルは、金属、ゴム、石、木材、カーボンに加え、高分子系の新素材がある、これらには必ず固有の音がある。
金属(スチールやアルミ、真ちゅうなど)は硬く、振動の伝達スピードが速い。サウンドは明るくクール。耐荷重が高く支えの安定性も良いが、他の素材よりも共振が出やすく、いかに加工や構造設計で抑えるかがポイントになる。
ゴムは柔らかく弾力があって振動をよく吸う素材であり、共振によるピークがないのが特徴だが、それでも固有の音がある。安定した落ち着きのあるサウンド。

石(御影石、大理石など)は、両エンドの暴れを抑えるのによいとされる。

木材は繊維の方向に振動を流し、響きの美しい天然素材で、ピーク感もない。一般に柔らかくそれだけ振動吸収にも好適だが、種類が多く、松、楓、黒檀など素材により音調も異なる。

ハイテク素材(ポリマーやフォックなどの高分子系、カーボンなど)は高速なレスポンスと、色づけのないニュートラルな音調。カーボンは電磁波吸収というメリットもある。素材の硬さでいうと断然ハードなのがカーボン系で、中でも炭素の割合を増したドライカーボンは刃物が負けるくらいの硬度が特徴で、加工は難しいが、衝撃にも強くさまざまなアイテムに活用されている。
最近は、素材固有の共振や色づけを避けるべく、異種素材を複合させた使い方が多いところにも目をむけたい。

オーディオラック(audio rack)

オーディオラックの正面にガラス戸、背面や側面に板が貼ってあると、中に閉鎖空間ができ、音が反響して再生音を濁すことがある。これは、板やガラスが振動して音を発生させたり、内部の反響で機器本体が振動し、それが音に影響する場合もある。
近年は、振動や熱のたまりやすいボックス型(本箱タイプ)がほとんど姿を消し、主流は支柱と棚板だけのいわゆるオープンタイプ。パワーアンプ等重いコンポを下段に、プレーヤーやプリアンプを上段にセットすると操作しやすい。かつてはラックの役割として、収納、デザイン、機能性(ケーブルがひきやすい)などが重視され、音質はほとんど顧みられなかったが、QUADRASPIRE(クアドラスパイア)など海外メーカーの影響で、コンポーネントのクオリティーを向上させるサウンド重視に流れが変わった。

オーディオラックの素材

ラックを構成する素材なども、支柱はスチールやアルミ製、それも軽量化と強度アップのためにパイプ状にするなど、かつて主流の木材から、様々なものに変化しつつある。支柱内部につめものをしたり、底部には振動を逃がすスパイクも装備する。コンポをのせる棚板に振動をためることなく、支柱伝いに導いて鋭いスパイクでアースしようというわけである。これはスピーカースタンドなどに用いられる理にかなった手法といえる。

ボード部分は木材のほか、ガラスや樹脂系の素材、あるいはカーボンを用いるなど振動対策を考慮した、以前は考えられなかったようなマテリアルが導入されている。 木材は素材板やMDFだけでなく、多層加工、表面塗装など、振動モードをきれいにする工夫や、ガラスもスモークの強化ガラスなど用い、音とデザイン性を合わせて追求する。また、高分子素材やカーボンの場合は厚みや強度上、別の素材でフレームを作り、それとの組み合わせで用いることもある。
また、ラック内の振動のふきだまりを逃がすため、一部には、棚板の中央部に穴を開けていたり、スリット状にして空洞としたものもある。さらに、何がなんでもリジッドにおさえ込むのではなく、適度に開放して振動とうまく付き合う知恵が生まれ、ラックに新しい風が吹いている。
現代的な設計であれば、音調としては音や熱がこもらずシャープでかつニュートラル系のチューニングとみてよい。その上で木材は暖かみを残し、ガラスやハイテク系素材は解像度やクリアさ重視。個々の音には違いがあるので、結局聴いてみるしかない。

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⇒インシュレーター

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