ピック弾き

ピック弾き

ギターやベースの基本的な奏法の一つであるピック弾きについて。

ピック弾き

ピック弾きは、ギターやベースとおった弦を用いた楽器の基本的な奏法であり、右手人差指の側面と親指の腹でピックをしっかりはさんで持って弦を弾く弾き方。
ピックを用いてそれら楽器を弾くことでアタック感のあるやや硬めの音が出る。

また、ピック弾きにおいては、ピックの材質や硬さ、持ち方、弦にあたる角度などで音色は変わる。

ピックでギターやベースを弾く

ピックでギターやベースを弾く

ピック弾きはギターやベースなど楽器をはじめたときの奏法としてのとっつきやすさは抜群で、特にダウン・ピッキングだけならそれほど握力や腕力がなくてもとりあえず音は出る。

ただ、ピッキング(特にダウン&アップなど)のバラつきによっては音量ムラが出やすい。ピッキング時に、弦に対してなるべく平行にあてる方がいい。

ピックの材質、硬さや基本的にベースには、少し硬めのピックの方が向いている。

オルタネイト・ピッキングとダウン・ピッキング

オルタネイト・ピッキングとダウン・ピッキング

ピック弾きは、初級から上級まで幅広く対応。オルタネイト・ピッキング(ダウンとアップ)でかなりの速弾きも可能。
4分、8分弾きなどで、特にシンプルなものには非常に強い。テンポにもよるが、これらにはダウン・ピッキングのみでいけるフレーズが多く、アタック感が出やすいメリットを最大限に生かし、スピード感のあるプレイが期待できる。反面、トリッキーなフレーズや弦跳びフレーズなどにはやや不向き。
テンポの速い8ビートを刻むのに向いているため、圧倒的に多いのがロック系。また、ポップスやフュージョンなどでも使う人は多く、曲調や部分的な持ち替え派を含めるとかなり幅広い分野で用いられている。

ダウン・ピッキング

ダウン・ピッキング

ピック弾きの醍醐味といえばダウン・ピッキング。この場合音は太めで音のツプが揃いやすい。これに対しオルタネイト・ピッキングは、常に安定したリズムを提供してくれるため、16分やシンコぺーションなどのあるフレーズに威力を発揮する。慣れないうちはアップ・、ピッキングの方が弱く、ダウンとアップのツブが揃わないこともある。

プレシジョン・タイプのベースとピック弾き

プレシジョン・タイプは、もともと太い音が持ち味であることに加え、アタックのハイがあまりきつく出すぎないのでピック弾きとの相性はいい。逆にミュージックマンなど、もともとアタックが強調されやすいベースにあえてピック弾きを選択し、過激さを強調しているプレイヤーもいる。

ピッキング・ワーク(Picking Work)

ピッキング・ワーク(Picking Work)

ダウン・ピッキングは、ピッキング・ワークの要で、ピックを用いて弦を上から下へと弾く。ピックの持ち方は、親指の腹と人差指の側面で力まずにしっかりと持つ。指からピックがおよそ1cmくらい出ているのが妥当。

ベースの場合、ギターのように右腕を上下に動かす弾き方では効率が悪い。肘を固定して手首のスナップを効かせつつ、前腕の回転運動を意識して弾く。

腕から手首までの力を抜き、ごく自然に手の重みで弦をピックを当てる感じで音を出す。よけいな力を入れないのはもちろんだが、ピックの先だけで弦に命中させようとしない方がいい。

弦をヒットする時、ピックがグラつかない程度の力加減があればよい。逆に言えば、弦をハジく時以外力を緩めてかまわない。

弦をハジく瞬間の安定度が大事。手首から先全体でピッキングすると思う方がうまくいく。

弦に対してピックがなるべく平行に当たるように。多少角度がつくのは物理的に自然なのであまり神経質になる必要はない。アタック音もピック弾きの味のひとつだが、角度がつきすぎるとピックと弦の摩擦音が目立ってしまう。

親指が内側に曲がらないように、中指・薬指・小指は、ピック・力一ドに軽く添えるようにする。ピッキングの動きに合わせて、上下に平行移動させる。

ピッキング・モーションの方向は、弦に対して直角ではなく、ややボリューム・コントロール方向(右利き用なら自分からみて右側)へと弾く。

アップ・ピッキング

アップ・ピッキング

ダウン・ピッキングしたあと、そのまま下から上へとピッキングすると、それが、アップ・ピッキングとなる。つまり、ダウン・ピッキングの後の返しピッキングである。

タッチは、ダウンより軽い感じで、手首のスナップを効かせてはじくように。8分や16分音符など細かい音符に使用される。細かい音符でなくても、シャープな音を出したいときに、このアップ・ピッキングを使って効果を出すこともできる。

オルタネイト・ピッキング

オルタネイト・ピッキング

ダウンピッキングとアップピッキングの規則的な繰り返しによる奏法をオルタネイト・ピッキングという。弦を移動した場合や休符を挟んだ場合にもその動きが持続される。リズムキープがしやすく、テンポが速くなっても安定したサウンドを維持しやすい。

エコノミー・ピッキング

エコノミー・ピッキング

また、弦移動の際に、高音弦に移る場合はダウンピッキング、低音弦に移る場合はアップピッキングで弦を弾く奏法をエコノミー・ピッキングという。これは、オルタネイトピッキングで演奏した場合に起こる移動ロスを少なくできる。

ピックスクラッチ

ピックスクラッチ

なお、ピックスクラッチができることもピック弾きならではである。これは、弦に対してピックを垂直に当てて滑らせることにより独特の効果を得る。ディストーションをかけたラウンドワウンド弦(巻弦)に対して行われることが多い。

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