ドラム・プレイの中でもハイハットの次に使われることが多い、クラッシュ・シンバルとライド・シンバルのショットの方法などを見ていこう。
クラッシュ・シンバル
クラッシュ・シンバルは、スネア・ドラムやタム類と同じように、4つのストロークを使ってショットする。
スティックのあたる面積が大きいほど、クラッシュならでは衝撃的なサウンドが得られるため、シンバルヘのスティックショットは、ショルダーからチップにかけて全体的にあたるように心がける。
ロック系の場合は、クラッシュ・シンバルを単独でショットせず、バス・ドラムやスネア・ドラムといっしょにショットして、サウンドに厚みを出すのが一般的に多い。
ライド・シンバル
ライド・シンバルは、ハイハットと同様にビートの基本リズムを刻むため、サスティンよりもクリアな音質が求められるため、スティックのチップの部分でショットするのが一般的。
ライド・シンバルは多くの場合、ボウ(「カップ」と「エッジ」に挟まれた部分)をショットする。
なお、シンバルのセッティング角度によってもサウンドは微妙に変化する。
垂直に近づけるほど、音質がクリアでタイトなサウンドに、水平にセッティングすることで豊かな音量と長めのサスティンが得られる。
ライド・シンバルをクラッシュ・シンバルのように使用することがあるが、その時は、スティックのショルダー部分でのショットになる。
カップ・ショット、ベル・ショット
カップ・ショット、ベル・ショットは、カップ(Bell、ベル)と呼ばれる中心の盛り上がった部分で力強いビートが刻むテクニック。
面積が小さいのため、スティック・ショットのコントロールが重要になる。
シンバルの中央部分の盛り上がった部分(カップ、Bell、ベル)をスティックでショットすることをカップ・ショット、ベル・ショットという。
この部分はシンバルでも最も厚みがあるため、かなり高音のヌケの良いサウンドが得られる。
スティックのチップ、もしくはショルダーでショットするが、ショルダーの方がパワフルなサウンドになる。
シンバル・ミュート
シンバル・ミュートは、シンバルをショットした直後に、シンバルを手でつかんでサスティンを断ち切り、よりインパクトのあるサウンドにするテクニック。
ミュートの方法は、ショットした方の手でする場合(右手だったら右手でミュート)ともう一方の手でする場合(右手だったら左手でミュート)がある。
ブレイク(曲の途中で演奏を一時的にストップ)などで使われることが多い。